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ROMANCIA 12

 蒼い…幾多の色を潜めてなお蒼い光が生まれた。そう、キョーコの手にある、竜の鱗の色に似ている。
 しかしそれは、地上にだっただろうか。
 意識の深いところにもう1つの意識があって、その<ひと>が感じているようにキョーコは感じた。とてもなつかしくて、優しくて、すこし悲しい気分になる。
 なぜ、と問いたかった。彼に。
        誰に?
 彼女はいつの間にか閉じていた目を開く。視線の先には、青年が1人いるはずだった。やさしい、けれどどこか不安げな黒い瞳をした、背の高い。
 「…!?」
 しかし彼女の視界は、凸面状の壁に遮られていた。その表面は立体的な鱗模様で、つるりとした蒼い光を湛えている。して見ると、さきほど感じた光はこれだろうか。
 だとしても、一体これは?
 キョーコは、目をそろそろと壁の上部へと伝わせた。少し幅の狭い下部からゆったりと拡がり、彼女の世界を切り取って、壁は上へ行くに従って再び幅を狭める。頭上はるか高い部分でそれは急にくびれ、柱ほどの細さになって更に上へ…
 「って」
 キョーコの口から、頓狂な声が洩れる。このフォルムは、何かを連想させるではないか。
 恐る恐る仰ぎ見る彼女のもとに、小さな苦笑の気配が届いた。
 『君が呼んだのに』
 それは、あの落ち着いた美青年の声に似ていて、しかもまったく違って聞こえた。頭の中に直接響くような、ことばとは呼べない波動を魂が変換して聞いている気がする。
 不可思議に打たれて棒立ちになる彼女の上に、ふと影が差した。
 そしてキョーコは見る。
 自分の背丈ほどもある、細長い三角形の、壁と同じ色の頭がゆっくりと降りて来るのを。
 自分の頭ほどもある、蒼い蒼い瞳を。
 刹那、頭の中で何かが弾けた。





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 次回は過去編かな。しかしみなみは予告サギ師なのであまり信用せんといてくだせい…

 あ、きょーはアメブロの別館も更新しました。クルースニク(18)上がってます~。

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