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ROMANCIA 16

 うう、と真っ赤な顔のキョーコが呻いた。
 「なんだか、ちょっとバカにされてる気がします」
 「まさか。どっちかって言うと俺は…」
 見上げた端整な顔は、困っているように見えた。
 「焦ってる、って言うのかな。急いでる…早くそうして欲しくて」
 「そうして、って」
 「俺を愛して欲しくて」
 「あっ、あああ愛って」
 女魔道士は男の腕をもがき抜け、ざりざり地面に踏み跡をにじりながら後ずさった。
 「だ…からっ、あなたの仰ることは、全然わかりませんっ。思い出せとかもう一度とか、本当に私に仰ってるんですか!?」
 「…え」
 「どなたかと人違いとか」
 「さっき、湖を見たんだろう?そこに、竜の姿の俺がいた」
 淡々と言われ、キョーコはぷつりと黙り込む。自分が混乱するのは尤もなはずだ、と思う。レンがかける言葉に迷っている風なのもそのせいだろう。
 じゃあもう少し、考えさせてくれたっていいじゃないか。自分はただの人間で、竜に比べて本当にちっぽけで力も知恵も持っていないのだから。そしてたぶん、だから会いたかった。
 「…あれ?」
 そう言えば自分は、レンにどうして竜に会いたいのかと聞かれて、人を愛せるのか聞きたいと答えた。その竜に、自分は会って。
 愛して欲しいと言われた…?
 これは。
 キョーコは唐突に浮かんだ妙な単語を振り払うべく、頭上でぱっぱか空気をかきまぜる。
 「そんなバカな。ありえない。ありえないわっ。気のせいよ勘違いよ!」
 「何が?」
 困惑に満ちた問いに、彼女は反射的に答えてしまった。
 「両思いなんてですっ」
 「…え」
 「あ」
 光穏やかな森の空気が、何やら白っぽくかすんだ気がした。




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 皆様お気遣いありがとうございます。うちはこれと言って台風の被害はありませんでした。ゆうべ帰宅途中に道路が川になってて、なんだか水害の時を思い出して不安になったりはしましたけども…と言っても、あの時もうちは何事もなく済んではいました。ただ、その3日後にあるオンリーイベントを開催した私め、スタッフの中に被災者がいるという有様でしたでス。本人に「こんなとこ来てていいのか;」と聞いたら、「うちにいても電気も点かん」という答えでした…
 おっと、閑話休題。
 被災・影響のあった方々にはお見舞申し上げます。なんだか災害が続きますね…


 ついで。BUDブログ春花舞に「花開会7」アップしてます。
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