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ROMANCIA 24

 施療キャンプは、街から近くも離れすぎてもいない、丘のふもとに移されることになった。即席のキャラバンを結成して、馬車に病人や荷を載せ歩ける者は歩き、ぞろぞろと移動を開始する。
 「私にも、大きな翼があったらいいのに…」
 ぽつりと呟いたキョーコに、隣を歩いていたレンは馬を宥めながら視線を向けた。
 「どうして?空を飛びたいとかなら、いつでも俺が乗せてあげるけど」
 「それもいいですね」
 娘が笑う。
 「でも、そうじゃなくて…こんな時に、翼があったらみなさんを一気に運んだりできるのかなって」
 「ああ…」
 竜の化身が黙った。しまった皮肉に聞こえたかしらと焦るキョーコがちらと顔を覗き上げると、相手は穏やかに、少し寂しそうに微笑んでいる。
 「でも、そんな風にね…はっきりわかる形で関わっちゃいけないんだ。俺はそれで、失敗したから…」
 「え…」
 静かに言われ、女魔道士は自分の背中を窺うように身を捻りながら、何となくわかるような気もすると思った。竜が、存在の桁が違いすぎる生物が身近にいる、助けてくれると思わせることは、長い目で見れば人のためにならないかもしれない。
 「ごめんなさい…」
 彼がそんな言葉を求めているとも思えなかったが、軽率な発言だったと思えば謝罪せずにいられない。しおしおと俯いたキョーコの髪を、青年はくしゃりと撫でた。
 「でも、人として可能な範囲で力を尽くすから」
 「はい…ありがとうございます」
 日はまだ中天にあり、うららかな陽射しを地上に投げかけている。隣にはそれを受けて頼もしげな美青年。人としての範囲だけでも、このひとがいることは大きいと娘は思う。
 のだが。
 「水場が遠すぎるから、なんとかしたいね…」
 ふとした呟きを聞き取り、それは人の手の及ぶところだろうかと首を傾げるものだった。
 




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 短いですねー。しかしここで切らないと、逆にやたら長くなりそうなのでした。今日のうちに間に合わない…

 あ、今日は久々に「だから~」更新しました。よっしく~。それとBBSに、Black,~の裏表紙絵のサンプルをアップしてみました。頭身の低い絵は楽でいいわ~♪
 おっと。あと、でぢAKAのガルヴ完全版は明日更新します。

 

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