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たいせつでたいせつで(162)

 「はいっ、終わりです」
 最後に大判の絆創膏をぺたりと張って、キョーコはにっこり宣言した。
 「あんがとな、助かった。嬢ちゃん、すげえ用意いいじゃんか」
 少女は頭をかいぐり撫でられてえへへと笑う。
 「だって皆さん和装に慣れてないですから、用心しておこうと思って」
 「そかそか」
 マカナンはそろりと立ってみて、痛くなかったらしい、満足そうに頷いた。と思うと、
 「戻るか?」
 ついでのように尋ねて来る。迷うキョーコに、切なげに言い足した。
 「俺、ヤシロにヤキトリ預けたまんまなんだ。食われちまわねえだろな」
 「社さんはそんなことしませんよ」
 少女が苦笑すると、彼は軽く目を見開きながら頷いた。
 「うん、ニポン人てな遠慮深いよな」
 「遠慮、と言うか…人の物に手を出すなんて」
 「じゃあ、そう言ってやりゃいいじゃん」
 ぽんと言われて、今度はキョーコが目を瞠る。
 「え、あの」
 「ちらっと聞こえただけだけどさ、そういうこったろ?さっきの。私の男に色目使うんじゃないわよー、とかゆってやれよ」
 「おおお!!?」
 「失礼、下品だったか?じゃあ何だ、彼氏か」
 「かっ」
 キョーコはあうあう絶句してしまった。ぶるぶる首を振るので、風に煽られてマカナンの前髪がそよぐ。
 「やめてくれよ、労ってんだからよう…」
 「はい?」
 「何でもねえ。坊主もタイヘンだなーと思ってさ」
 「面白そうに言わないで下さい…」
 恨みがましく見上げると、映画監督は悪びれもせずに肩を揺すった。
 「面白いからしょうがねえ」
 キョーコがううと呻く。
 「監督さんみたいに、大人になったら理由もわかりますか?」
 「あん?」
 ぼちぼち呟き落とされた言葉を、マカナンは怪訝そうに聞き返す。聞き取れなかったのか意味がわからないのか両方か、キョーコは一瞬迷ってから言い直した。
 「大人になったら、どうして違うのかわかりますか?」
 しかし、明らかにまだ言葉が足りない。
 「何が違うって?」
 問われるのも当然、彼女は困った顔で更に口を開く。
 「だって…慣れてるはずなんです。小さい頃、いつもショーちゃんといて…ショーちゃんももてるから、あれくらいのこといつも言われて、でも気にしないようにしてて…できてたんです。なに言われたって平気よ、ショーちゃんのそばにいられればいいものって思ってました。
 「なのにどうして…」
 少女の細い眉が、へろりと下がった。
 「クオンの時はショック受けちゃうんでしょう?」





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 さて、キョコさんの目覚め来るか!?


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