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だってアナタは○○だもの(前編)

 「こないだね、可愛い小物のお店見つけたの!今度つきあって、モー子さん~」
 甘えるように言うキョーコに、ロッカーを閉じながら奏江は美貌を殊更顰めて見せる。
 「私が?可愛い小物のお店に?」
 しかし相棒はめげなかった。
 「うん!モー子さんみたいな美人こそ持つべきだっていう、綺麗なものも沢山あるのよ」
 にこにこ言われ、彼女はぷいとそっぽを向いた。
 「知らないわよ、そんなお店ひとりで行って頂戴」
 クールに決めたはいいが、反応がない。ちらと横目を使うと、キョーコは両手を祈るように組んでうっとりしている。
 「あのねあのね、翼をモチーフにしたペンダントと指輪とイヤリングのセットとかね、淡水パールを粉末化して銅板にスターダスト加工っぽく吹きつけたお花の形のブローチとかあって、ほんとに素敵なのよ~。私、白蝶貝と黒蝶貝で作られた色違いのイヤリングをモー子さんと一緒につけたいなあ、なんて。あ、イヤリングはピアスにも作り変えてもらえるんですって」
 語尾どころか全文にハートマークが乱舞している。幸せそうな相方を正視できず、奏江は背を向けたままロッカーの扉をひっかいた。きゅきききき、と不快な音が爪先に生まれる。
 「お揃いの、アクセサリー。この、私が」
 「ひゃあああ!モ、モー子さんぃやめてええええぇ」
 耳を押さえて突っ伏すラブミー部員一号の叫び声に、二号ははっと我に返った。自分の腕を覆うサブイボを見下ろし、ぶんとひとつかぶりを振る。
 「却下よ。断固却下するわ」
 「そんなあ」
 キョーコががばと身を起こし、縋るような目を向けて来た。
 「うっ…」
 ぴるぴる震える仔リスのような瞳に会い、彼女は低く呻いてしまった。
 「ううん、でも口ではそんなこと言うけど、モー子さんはきっとつきあってくれるのよね。だってモー子さん、優しいんだもの!!」
 「な、何言ってんのよ!勘違いもほどほどにしなさいよ、私はそんなね、あんたのために自分の信念を曲げるような真似…
 「………」
 へろへろと声がしぼんで行く。
 したではないか、去年のクリスマスに。誕生日だと知りもせずに、特に理由があってではなく、キョーコが好きそうだ喜びそうだというだけで。あざといほど可愛らしいコスメキットなんぞを、買ってしまったではないか…
 あの時は、うっかりゲシュタルト崩壊を起こしそうなほど悩んだものだった。
 「…っ」
 感慨と呼ぶには苦渋に満ちた回想を払うべく頭上で手を振り、奏江はぎゅうと目を瞑った。
 忘れよう。忘れたい。そしてこの場も、どうにか流したい。強く願いながら、頭の中で忙しく対策を練る。
 しかし、だ。
 キョーコはしつこ…いやその、とても粘り強い。それで結局奏江が根負けしてしまうことも間々あるから、やさナントカなんて勘違いされたりするのだろう。
 「モー子さん?」
 不思議そうに覗き込んで来る相棒から視線を逸らし、彼女は全力で祈った。
 いま何か、キョーコの気が逸れるようなものがここに現れてくれたら。自分はそれに、多大な感謝を捧げるだろう。
 すると…





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 有里様の花うてデーリクです。「キョーコとモー子さんとヘタ蓮の日常小話、最終的には…」
 

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