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きみをねがう夜

 「お疲れ様でした」
 スタッフに挨拶して自分の控室のドアを開けると、いきなり中から大きな手が伸びてきた。
 腕を引かれて倒れ込んだのは嗅ぎなれて来た匂いの中、
 敦賀さんの胸と壁の間に封じ込められて深いキス。
 何度も。
 息も絶え絶えになった頃にやっと唇が離れると、今度は囁き声が降って来た。
 「ねえキョーコ。
 「俺たちいつになったら、先へ進めるのかな?」
 「…!?」
 「ん?」
 「…っ…」
 さささ先って。ええと。こ、この流れではやっぱりその…
 宿屋の規模とか隠しステージとかじゃなくて、そっ…ういうこと、よね。
 私は混乱する頭の中で必死に状況を整理しようとする。
 「あ、のっ…」



 最近、敦賀さんの様子が変わって来たことには気付いていた。
 普段は今までとそんなに違わ……
 すいません嘘です、今までよりずっと甘いです。何と言うか、付き合う前に比べて全部のことにいちいち糖度が上がってて、その総和と来たら一体何メガ(ギガ…テラ……???)カロリーあるのかしらとそら恐ろしくなるくらいです。
 いえ、それはこの際置いといて。
 時々、私をじっと見てることがある。
 いつの間にか一人で喋ってたのに気付いて、ふと目を上げた時。
 料理をしてて、さあできたって振り返った時。
 お休みなさい、って別れ際のキスをして、目を開いた時。
 敦賀さんは、私を喰い殺しちゃいそうな瞳で見つめている。
 はじめはその意味がわからなくて、私何か怒らせるようなことしたのかしらっていちいち悩んだんだけど、そのうちわかって来た。
 夜の帝王とはまた違う、それは、敦賀さんのサイン。
 敦賀さんは、私を欲してくれてる。
 そうとわかって…
 正直に言えば、確かに嬉しいと思う自分がいる。
 女として、好きな人に望まれれば、それは、やっぱり。
 でも…と思うのは、私が子供だからなのかもしれない。
 怖い、と思う。
 なにか変わりそうで。
 なにか失くしそうで。
 それとも       
 思い切ってあなたの手に落ちれば、こんな気持ちは笑い飛ばせるようになるんでしょうか?



 「キョーコ?」
 そっと覗き込むように名前を呼ばれて、我に返る。はっとした。
 敦賀さんのやさしい、甘い声にひそむ、不安のひびき。
 「あなたも、怖いんですか?」
 口をついて出た言葉に、彼は切れ長の目を見開き…すこし伏せた。
 「情けないと思うかい?」
 「そんな!そんなわけ…」
 あるわけがない。情けないのは私の方で、敦賀さんは…
 敦賀さんは。
             可愛い。
 思わず、彼の首に手を投げ上げて引き寄せていた。
 あなたの望み、
 あなたの覚悟。
 私に向けられる、与えられるそれらが愛しいと思った。
 「キョーコ…」
 驚いたふうの呟き声。耳もとに届く吐息がくすぐったい。
 私は照れ隠しにますます腕に力をこめ、
 もう一瞬だけ迷って、
 こっそり囁いた。あなたに聞こえなければいいと願いながら。
 「今度、オフが合った時…
 「泊めて、下さい」
 背中に当てられた大きな掌が、じん、と熱を増した気が、した。




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 おにゃのこ口調ツラいっす…死みそう。参ったなこりゃ。
ちょっと、キョーコの一人称はできるだけ避けようとか思いましたガクリ。
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