スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

たいせつでたいせつで(98)

 「キョーコちゃん、何がいい…」
 「ほっぺたぷくぷく~」
 「東洋人で、しかも小さい子ってホントに肌がキレイねえ」
 GMをぺいと放り出したクオンがソフトドリンクのテーブル前で振り返ると、キョーコはもう人に囲まれていた。囲んでいるのは女子ばかりだが、つつき回されて11歳の少女は目を白黒させている。
 「えと、あの」
 「ねえねえ、貴方クオンとどういう関係?どう見たって妹じゃないし、でもこんなところまで連れて来るくらい親しいって」
 「え、でもこのコ、一年のクラスにいる子でしょ?飛び級して来たって言う」
 「そう言えば見たことある」
 「いつも、お昼にはクオンと一緒にいるじゃない」
 「あの、はい。クオンは、一緒にお弁当食べてくれます」
 「あなた、小さいのにすごい料理上手なのよね?一年にいる弟がお弁当見たことあるって言ってたわ」
 「え、いえ、そんな」
 「本当!?日本食なの?私も食べてみたい~」
 などと白々しいことを言いながらクオンに目を流す者がいるので、少年はそっと嘆息した。このままでは押し切られたキョーコが邪魔者を招き入れないとも限らない。とりあえず学校は卒業しているからいいとしても、事あるごとに彼女の周囲をうろつかれても迷惑だ。
 急いでキョーコが飲みそうなドリンクを2種類注ぎ、少年はスタスタとソファに戻った。
 「失礼」
 少女との間を塞ぐ2名ほどに声をかけて連れの前に戻り、グラスを二つとも差し出した。
 「キョーコちゃん、どっちがいい?」
 「あ、ありがとう」
 キョーコはほっと息をつきクオンに手を伸ばした。オレンジジュースを受け取りながら見上げるセピアの瞳に助けを求めるような色を認め、少年はくすぐったそうに苦笑する。椅子を引き寄せて腰を下ろすと、ゆるりと周囲を見渡した。
 「あんまり、いじらないでやって」
 天使もかくやという微笑を振り撒けば、級友たちがぽっと頬を染める。
 「あら、私たちは別に…」
 「かわいいから、どこの子かしらって」
 「うん、ありがとう」
 褒められた少女の代わりにとろりと微笑むクオンの様子に当てられ、女の子たちは一様に言葉を失った。
 「この子はね、俺の恩人。とてもたいせつな子なんだ」
 金の髪の少年はどこまでの意味を乗せているのか測りかねる台詞を吐いてキョーコの頬を撫でる。
 「ク、クオン!?」
 慌てるキョーコを尻目にクオンが笑うので、彼女達は余計にどう解釈すべきかわからなくなったようだ。
 周囲が迷いの沈黙に落ちている間に、男どもがそれぞれのパートナーを迎えに来た。
 いつの間にか、隅に置かれたコンポから音楽が流れ始めている。三々五々立ち上がり中央で踊り出すカップルが出ると、クオンは一息ついたキョーコに右手を伸べた。
 「俺たちも踊ろう?キョーコちゃん」




 
  web拍手 by FC2
 
 


 なんか調子悪い…昨日今日の分はあとで直したいです。とほー。


関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
作品一覧
サイト「花うてHP!」トップよりブログ内の作品のリストに飛べます。閲覧者の皆様のアクションに対して加算させて戴く「花うてポイント」の説明・管理もこちらよりどうぞ!

作品リスト(サイトトップ)

アクセス

・メールフォーム

・BBS

リンク

◆リンクページ


◆当ブログへのリンクについて

当ブログはスキビコンテンツをお持ちのサイト様に限りリンクフリーといたします。


ブログ名:花のうてな

管理人名:みなみ なみ

URL:http://hananoutena.blog14.

fc2.com/


 ↓各ジャンルごたまぜの本サイト。

↓スキビの同人誌作品をブログ記事として収載・販売しています。(2014年7月までで更新停止)

 ↓BUD BOY二次です。


  • 管理画面
  • RSSリンクの表示
    QRコード
    QR
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。